タンパク質 11 筋肉(免疫)
免疫を高めるにはグルタミンのエネルギーが必要です。グルタミンとグルタミン酸は違います。グルタミンは、20種類のアミノ酸のうちのグルタミン酸とアンモニアに酵素が働くことによって合成されます。 グルタミンが腸の働きをサポートし免疫を高める。グルタミン酸は脳機能を低下させる恐れのあるアンモニアを解毒し、体外に出します。
身体には非常に多くのグルタミンが必要であるため、普段は筋肉や血液中に大量にストックしています。体内でも合成されるので非必須アミノ酸に分類されていますが、風邪を引いた時、疲れが溜まっている時、運動をした時など、体にストレスがかかっている時は大量に消費されるため、食品からも積極的に摂取して欲しいアミノ酸です。
運動をした時、風邪を引いた時、ケガをした時など、体にストレスがかかった時はグルタミンが大量に消費されます。消費されたグルタミンが適切に補給されないと、体にストックしていたグルタミンが足りなくなり、筋肉を分解してグルタミンを供給するようになります。これが激しいトレーニング時や、体調が悪くて寝たきりの状態の時に筋肉が失われる理由のひとつです。
つまり必要なグルタミンがしっかり補給されていれば、筋肉の分解は抑制されます。医療機関では手術後や動くことが困難な場合にも筋肉が維持できるよう、点滴に添加することもあるそうです。せっかく筋肉を付けるために筋トレをしているのに、逆に分解させてしまっているとしたら本末転倒ですね。運動後には消費されたグルタミンをしっかり補給することをおすすめします。
グルタミンは腸管の最も重要なエネルギー源であることが明らかになっています。小腸の腸管には絨毛という突起があり栄養素はここから吸収され、肝臓を通して全身へと送り込まれます。絨毛が炎症で傷付くと細菌やウイルスが体内に侵入します。絨毛が健全であれば細菌やウイルスはウンチとして排泄されます。
グルタミンはリンパ球、マクロファージ、好中球と呼ばれる免疫を担当する細胞の重要なエネルギー源となります。マラソンレース後の感染症が抑制されたという研究データが報告されています。レース完走直後とその2時間後にグルタミン5gを摂取することにより、感染症の発症率が有意に低下することが示されました。