体脂肪 15 脂肪燃焼3

 今日は非常に専門的な内容になってしまいました。本文は読み飛ばしてもらって結構です。ご理解いただきたいのは、身体の脂肪が運動エネルギ-になる時、始めは無酸素で後には有酸素だということ。無酸素とは酸素がなくてもエネルギーが作れる。有酸素とはエネルギーを作るのに酸素が必要。

 脂肪を燃焼させる呼吸とは、ADPとリン酸をつなぎ合わせてATPを作ることでエネルギーを貯蔵することでもあります。ATPは、解糖系 ⇒ クエン酸回路 ⇒ 電子伝達系の3段階の反応で作られます。解糖系 で2分子のATP+クエン酸回路で2分子のATP+電子伝達系で34分子のATP。つまり、1分子のグルコース(ブドウ糖)から合計38分子のATPが作られます。

①解糖系

 細胞質基質において2分子のATPを使って1分子のグルコースを活性化し、リン酸化を行うことで水素イオン( H+ )および4分子のATPを生じます。2分子のATPから4分子のATPを生成するので差し引き2分子のATPを生成していることになります。ここでは酸素を使いません。

 C6H12O6+2NAD+→2C3H4O3+2NADH+2H++2ATP

②クエン酸回路

 ミトコンドリアにおいて、解糖系でできたピルビン酸が炭素化合物とコエンザイムAと結合してアセチルCoAとなります。さらに、炭素化合物と結合しクエン酸となります。クエン酸は脱炭酸酵素のはたらきで二酸化炭素( CO2 )を段階的に放出します。このとき脱水素酵素のはたらきで2分子のATPが生成します。ここでは酸素を必要とします。

 2C3H4O3+6H2O+8NAD++2FAD→6CO2+8NADH+8H++2FADH2+2ATP

③電子伝達系

 ミトコンドリアは内膜と外膜の二層構造をしています。内膜にあるタンパク質複合体を受け渡しされるとき、エネルギーが遊離します。これを「酸化的リン酸化」といいます。電子伝達系を流れた電子と水素イオンは酸素と結合して水になります。ここでも酸素を必要とします。

 10NADH+10H++2FADH2+6O2→10NAD++2FAD+12H2O+34ATP

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