タンパク質 10 筋肉(ポンプ)
肩が凝ったり、足がむくむなどの軽い症状から、重い静脈塞栓症(有名なのがエコノミー症候群:飛行機のエコノミー席(狭くて窮屈・足を伸ばせない)に長時間座ることで同じ姿勢をせざるを得ない状態が続き、血の塊(血栓)ができる。飛行機に乗らなくても長時間筋肉を動かさないとなる)の命に関わる症状までの発生原因は「血流が悪くなる(血行不良)」です。
血行不良を改善するには、運動することです。運動をすると各細胞に必要な酸素・栄養素を十分に行き渡らせるため、血流量が増大します。
それと「筋ポンプ作用」というのがあります。二の腕に力こぶを作ることは、筋肉が盛り上がること。運動で筋肉を使う事は、筋肉の長さが短くなり太くなることです。筋肉が太くなると隣にある静脈は押しつぶされます。静脈には逆流を防ぐ弁があります。よって、血液は心臓に向かって勢いよく流れます。筋肉が血液を流すポンプの役割をするのです。これを「筋ポンプ作用」と言います。
「筋ポンプ作用」をうまく利用することで、血行を改善することができます。
足のふくらはぎに下腿三頭筋(ヒラメ筋と内外側の腓腹筋)があります。この筋肉は強力な筋ポンプ作用を持ちます。立ったまま踵を上げ下げする運動をすることで足の血流がよくなり、むくみがなくなります。飛行機のエコノミー席に座ったまま踵を上げ下げするだけで、エコノミー症候群の解消に役立ちます。