脂質 23 消化
脂質は口の唾液や胃の胃液(胃酸)では消化されません。
脂質は膵臓から分泌されるリパーゼ(ステアプシン・膵脂肪分解酵素とも呼ばれる)によってのみ分解されます。脂質(トリグリセリド:脂肪酸と3個のグリセリドが結合したもの)を脂肪酸と3個のモノグリセリドに加水分解します。

脂肪酸とモノグリセリドは小腸の絨毛上皮細胞から吸収されます。そして、再び脂質(トリグリセリド)に再合成されます。さらに、これに特別なタンパク質が結合して、カイロミクロンというリポタンパク質になります。
カイロミクロンは、毛細リンパ管、リンパ管、胸管を経由して血液中に入り、肝臓や脂肪細胞に蓄積されます。 血液中のリポタンパク質は脂質とタンパク質の集まりで、この2つの割合によって蜜度が変わります。脂質(比重が軽い)が占める密度が最も多いのがカイロミクロン、次いでVLDL、LDL、HDLの順になります。