お薬 20 漢方薬と西洋薬
漢方薬とは東洋医学であり、西洋薬とは西洋医学です。まずはこのお話からします。
東洋医学は人体をひとつの統一性をもった有機体ととらえ調和や平衡を重視する。長い年月に及ぶ膨大な臨床観察結果を帰納的に集約した理論体系に基づいている。病でも体調がすぐれない時でも調和や均衡の乱れを見つけ出し治療することができる。治療では自然治癒力を高める。
漢方薬においても同様に、長い年月に及ぶ膨大な臨床観察結果と帰納的に集約して理論体系に基づいている。ゆえに、古来からある植物・動物および鉱物など自然素材による。緩やかに作用し効果も穏やか。よって、副作用が少ない。同じ病であっても体質の違いにより配合は変わる。
西洋医学は局所の病変における科学的分析数値結果を客観的評価基準値に照らし異常を見つけ恒常性を保つ事(数値を正常値にする)を重視する。解剖学を集約した理論体系に基づいている。。治療では科学的に数値的に行われるため分かりやすい。反面、体調が悪いのに数値は正常であると対応しづらい。外科的処置や感染症に対しては治療効果が高い。
西洋薬は人工的に化学合成された物質で、特定の病気や症状に対して早く強い作用を発揮する。ゆえに、副作用も強い。未知の作用もある。
漢方薬と西洋薬の特性を書きましたが必ずそうであるというものではありません。一概には言えません。反対の特性を持つものもあります。どちらも良い薬です。よく理解され服用されることが望ましいです。